- 2019-07-24 (水) 13:20
今週はナミクダヒゲエビです。大きなものは体長15センチほどで深海に生息し、鹿児島では「アカエビ」とも呼ばれています。 海底に潜っている時に、触覚を束ねて管をつくり、それをシュノーケルのように海中に出して呼吸をする生態が名前の由来です。 全国でも水揚げが少なく、漁を専門にしているのは鹿児島だけのようです。鹿児島湾の内湾でありながら、深海でもある独特の地形によって、海底に高い密度で生息しています。、「とんとこ漁」という伝統的な底引き網漁で漁獲されています。 お薦めの食べ方は刺し身。深海のエビ特有の身の柔らかさとしっかりとした甘み、ぷりぷりした食感は絶品です。殻も柔らかく頭のミソの部分もおいしいので、素揚げなど殻ごとの調理もいいでしょう。
(令和元年7月24日の南日本新聞に掲載)
鹿児島市魚類市場 主事 坂本 佳史
