- 2019-06-19 (水) 10:22
ヤガラは、長い筒状の口に赤く細長い体で、中央が糸状に伸びた尾ヒレがあります。「赤い矢」のようなユニークな見た目とはいえ、とてもおいしい魚です。 九州を中心に生息し、年間を通じて市場に入荷します。漁獲量が少ない上、体長の3分の1が頭部で歩留まりが良くないため、高級食材として扱われています。あまり一般には流通していませんが、夏から秋にかけて沖合で釣ることができます。 低脂肪、高タンパク、低カロリーで、ビタミンや鉄分も多く含み、特にカルシウムが豊富です。 透明感のある上質な白身で、火を通しても硬くならず、ふっくらとした甘みがあります。皮や骨からだしが取れるので、ぶつ切りにして鍋物や潮汁でも上品に食べられます。から揚げは皮目の独特な香りが楽しめます。鮮度の良いものは刺し身やすしで食べるのがお薦めです。
(令和元年6月19日の南日本新聞に掲載)
鹿児島市魚類市場 主事 迫 佑樹

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