- 2018-11-15 (木) 17:42
今週はハマダイを紹介します。赤く鮮やかな体色と尾ひれがとても長いのが特徴で、市場に並ぶ魚の中でもひときわ目を引きます。
体長は1メートル程度で、尾ひれが長いことから「オナガ」と呼ぶ地域もありますが、本市場では「チビキ」と呼ばれています。屋久島や種子島、奄美大島の近海で取れたものが、多く入荷されています。
マダイにひけをとらない高級魚で、一般の小売店に並ぶことが少なく、主に料理店向けやすしネタとして流通しています。煮物や塩焼きなど熱を通しても硬く締まらないため、どんな料理にも相性抜群です。これからの時季は、淡いピンクがかった美しい白身は、さらにうま味と甘みが増します。皮目の食感も楽しめる刺し身やすしがお薦めです。
年末を前に、上品なハマダイを食べて、少しぜいたくなひとときを感じてみてはいかがでしょうか。
(平成30年11月14日の南日本新聞に掲載)
鹿児島市魚類市場 主査 中島 智彦